宅配ボックスの種類と仕組み
核家族化や共働き世帯の増加に伴い、不在時でも一時的に配達物を保管できる宅配ボックスの需要が高まってきています。
最近の不動産広告でも、宅配ボックスがある物件が宣伝ポイントとして頻繁に利用されています。
宅配ボックスは便利で人気がありますが、旧式のものでは以前にトラブルが発生したケースもあります。
今回は宅配ボックスの種類やメリットについて、そして知っておきたい注意点について解説いたします。
宅配ボックスは、暗証番号を解除するタイプとカードキーで解除するタイプの2種類が主に使われています。
それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
暗証番号タイプの特徴
暗証番号を使って解除する機械式タイプの宅配ボックスは、荷物を取り出す際にボタンで暗証番号を入力したり、ダイヤルを回したりする仕組みです。
このタイプの宅配ボックスは比較的コストがかからずに設置できるため、電子式の宅配ボックスが普及してきた今でも多くのマンションで使用されています。
宅配業者は荷物を宅配ロッカーに入れた後、暗証番号を設定します。
そして、暗証番号と宅配ロッカーの番号が記載された不在票が受取人のポストに投函されます。
受取人は不在票を見て、暗証番号を入力することで荷物を受け取ることができます。
カードキータイプの特徴
一方、カードキーや非接触型の鍵を使って解錠する電子式タイプの宅配ボックスが近年のマンションで主流となっています。
このタイプの宅配ボックスは第三者に悪用される可能性が低く、機械式よりもセキュリティー面で安心感があります。
ロッカーは遠隔で24時間管理されており、何かトラブルや困ったことがあれば管理会社を通さずに直接コールセンターに連絡できるので非常に便利です。
宅配ボックスがあるメリット
宅配ボックスを利用することで、さまざまなメリットがあります。
1. 時間の有効活用
宅配ボックスがあれば、不在時でも24時間受け取り可能です。
郵便物を待っている間に外出する必要がなくなり、その時間を有効に使うことができます。
2. 防犯効果
一人暮らしの女性や子供のいる家庭にとって、宅配業者を装った犯罪者の侵入の心配は大きな懸念です。
しかし、宅配ロッカーを利用することで、直接玄関を開けて受け取る必要がなくなり、安心感が得られます。
3. 宅配ボックスからの発送
一部の運送会社と宅配ボックスの運営会社が連携し、宅配ボックスに荷物を入れるだけで荷物を発送してくれるサービスもあります。
これにより、郵便局やコンビニまでわざわざ出向いて手続きする手間を省くことができます。
宅配ボックスを利用することで考えられるトラブル
宅配ボックスは便利な一方で、いくつかのトラブルが報告されています。
1. 古い宅配ボックスのトラブル
最新の宅配ボックスと比較して、古いタイプの宅配ボックスではトラブルが頻繁に発生することがあります。
暗証番号を入力してもロッカーが開かない、受け取るはずの荷物が入っていないなどの問題が報告されています。
2. 暗証番号の不正使用
宅配業者の暗証番号の書き間違いや、不在票に記載された暗証番号が盗まれるといった問題が考えられます。
また、誰でも簡単に郵便物を抜き取ることができるポストの場合、抜き取られないように注意する必要があります。
このようなトラブルの報告が多くあるため、一部の運送会社は暗証番号で解除するタイプの宅配ボックスの利用を承っていない場合もあります。
注意が必要です。
まとめ
伝票や荷物が盗まれるケースは少ないですが、まれに電子系統の故障が原因で宅配ボックスが利用できなくなるトラブルが起こります。
このような場合、復旧には時間がかかることが多く、その間に荷物がロッカーに入ったままで待たされることもあります。
また、宅配ボックスの戸数が住戸数に比べて少ない場合には、「宅配ボックスに空きがなく荷物を持ち帰りました」という連絡通知がよく寄せられます。
これは、住民の中にはロッカールームとして宅配ボックスを占有する人もいるためです。
もし違反行為に気づいた場合は、管理会社に報告することをおすすめします。