老後の住まいは賃貸と持ち家のどちらがいい?
老後の住まいについて考える上で、賃貸と持ち家のどちらが適しているかを検討することが重要です。
ここでは、賃貸物件のメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット
賃貸物件に住むメリットは以下の通りです。
・住み替えの自由度が高い
賃貸の場合、自由に住み替えることができます。
家計の状況が悪化した場合でも、家賃の安い物件に引越しをすることで支出を抑えることができます。
・初期費用が安い
賃貸では、ある程度の初期費用(家賃4〜6ヶ月分+引越し代など)を用意するだけで済みます。
・管理や修繕を自分で行う必要がない
賃貸物件では、オーナーが管理や修繕を行ってくれるため、自分で手間をかける必要がありません。
デメリット
一方、賃貸物件に住むデメリットは以下の通りです。
・住み続ける限り家賃が発生する
賃貸に住んでいる間は、常に家賃が発生します。
長期間住み続ける場合には、持ち家に比べて経済的負担が大きくなる可能性があります。
・高齢を理由に入居審査に落ちることがある
一部の賃貸物件では、高齢を理由に入居審査に落ちることがあります。
そのため、引越し先を選ぶ際には注意が必要です。
以上が賃貸物件のメリット・デメリットの説明です。
賃貸を選ぶ場合、住み替えの自由度が高い一方で、家賃の支払いが継続することや入居審査に落ちる可能性があることを考慮する必要があります。
持ち家のメリット・デメリット
持家のメリット
住宅ローンを完済すると、自分の所有する不動産が資産となります。
このため、賃貸物件と比べて住居コストを大幅に抑えることができます。
賃貸物件では家賃を毎月支払い続ける必要がありますが、住宅ローンを完済すれば住居費の支出がなくなるため、将来的には経済的な負担を減らすことができます。
また、購入した不動産は子供に資産として残すこともできるので、これも魅力の一つです。
内装や設備をリフォームすることができる
マンションを購入する場合、管理規約に反しない限りは内装や設備を自由にリフォームすることができます。
これにより、自分の好みやライフスタイルに合わせた住環境を整えやすくなります。
例えば、キッチンやバスルームの改装や、壁紙の張り替えなどが可能です。
これにより、快適な生活空間を作り上げることができます。
持家のデメリット
ただし、マンションを購入した場合には注意すべき点もあります。
例えば、近隣とのトラブルが発生した場合には、気軽に引っ越しや退去することができません。
また、所有するマンションの維持費や管理負担もかかるため、計画的な物件選びが求められます。
賃貸物件と比べて、こうした点に注意しながらマンションを選ぶ必要があります。
賃貸物件と持ち家において、総住居費の変化をシミュレーション
賃貸物件と持ち家の総住居費の違いを知りたい方も多いと思われます。
それを考慮し、以下の条件でシミュレーションを行ってみましょう。
・60歳から85歳までの25年間で総住居費を計算する
・現在の貯蓄額は1,000万円
・家賃またはローンの返済額は月10万円程度とする
まずは賃貸物件の場合を見てみましょう。
賃貸物件は、家賃が10万円のマンションで、毎月1万円の管理費がかかります。
初期費用は家賃の5ヶ月分を想定し、2年ごとに10万円の更新費用がかかるとしましょう。
この条件で計算すると、総住居費は3,470万円となります。
用意すべき費用は2,470万円で、初期費用は50万円、家賃25年分が3,000万円、管理費25年分が300万円、更新料12回分が120万円となります。
一方、マンションを購入した場合を見てみましょう。
具体的な条件は示されていませんが、マンションを購入する場合には、個別の条件に応じてローンの返済などが行われることとなります。
マンションの管理負担が軽い
マンションは、エントランスや廊下、階段、植栽などの共用部分の清掃や管理、修繕を専門の管理会社に任せることができます。
このため、マンションの所有者は自ら手入れや修繕の手配を行わなくても済みます。
一方、一戸建ての場合は、庭などの手入れや屋根・外壁の修繕などを自身で行わなければなりません。
これによって、マンションの方が管理負担が軽いことが特徴です。
高齢者が快適に暮らせるマンションのメリット
高齢の方々にとって、さまざまな負担を感じることが多いことは確かです。
しかし、高齢者にとって快適な暮らしを提供するためには、バリアフリーな設計が重要です。
バリアフリー性が高いマンションは、1階に必要な設備が集約され、段差もありません。
これにより、高齢者でも快適に暮らすことができます。
また、比較的新しいマンションでは、バリアフリーの観点が全体的に重視されています。
入り口にスロープがあり、共用廊下も広く設けられているなど、車椅子でも生活しやすい設計となっています。
また、マンションには優れたセキュリティ設備も備わっています。
オートロックや防犯カメラ、宅配ボックスなどがあり、安心して暮らすことができます。
さらに、一部のマンションでは管理人や警備員が常駐・巡回しており、トラブルがあっても迅速に対応してもらえます。
また、立地の利便性も高いと言えます。
マンションは一戸建てと比べて、駅や商業施設に近い立地に建設されることが多くあります。
公共交通機関へのアクセスも良好であり、高齢になってからも生活がしやすい環境が整っています。
老後の住宅購入を考慮する際には、生活費をどの程度残せるかを考慮する必要があります。
すでに住宅ローンを完済している方も含まれているため、平均的には2万円以下になるでしょう。
しかし、マンションを購入する場合は、より多くの資金が必要となりますので、よく考慮することが大切です。
また、マンションへの引越しを検討している場合は、なるべく早く行うことをおすすめします。
特に、一戸建てからの引越しの場合、旧居の売却手続きに時間がかかることがありますので、できるだけ早めのスタートを切ることが重要です。
老後の生活には一戸建てよりもマンションの方が適しているケースは多いですが、一口にマンションといっても、物件によって住み心地には違いがあります。
老後の物件選び
そこで、「老後の生活」に焦点を当てた物件選びのポイントも押さえておきましょう。
生活動線を考えた間取り 老後の生活において考慮すべきポイントとして、効率的な生活動線やバリアフリー性が重要です。
物件を選ぶ際には、以下のポイントを意識することが良いでしょう。
まずは、入り口から自室までに段差がないことが重要です。
また、廊下が広く設計されていることや、トイレや浴室のスペースにゆとりがあることも必要です。
さらに、部屋の広さも掃除や管理のしやすさを考慮して選びましょう。
開き戸ではなく引き戸が採用されていることも一つのポイントです。
洗濯や料理の家事動線が効率的になっているかもチェックしましょう。
そして最後に、一定以上の規模があるマンションを選ぶことが安心感につながりますので、総戸数にも目を向けましょう。
戸数が多いマンションを選ぶことが重要
住戸の数が多ければ、それだけ管理体制も充実しやすいので、総戸数にも目を向けておきましょう。
自家用車を使わずに済む 老後には、自家用車の運転が難しくなることも考えられます。
そのため、公共交通機関や商業施設、病院などが近くにある立地を選ぶことが重要です。
何かと自家用車を使わずに済む環境が整っている場所を選ぶことで、生活の利便性が向上します。
老後に適した間取り
老後を夫婦二人で過ごす場合、コンパクトな1LDKの間取りが広すぎず狭すぎず、有力な選択肢となります。
特に、リビングと居室が隣接したつくりの場合、必要に応じてドアを開け放つことで、広々と使えるワンルームのような空間を作ることもできます。
普段はドアを開け放しておき、来客時には部屋を分割するといった柔軟な使い方ができるので、生活動線を考慮した快適な生活が実現できるのです。
まとめ
住居費の合計金額は、少しの条件でどちらが安くなるかは変わってきます。
安全性や利便性を考慮すると、高齢者の方にはマンション暮らしが適しています。
将来の資金計画には、老後の生活費も含めた見積りをすることが重要です。
マンションを選ぶ際には、間取りや規模、立地条件を注意深く考慮する必要があります。